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ゆっくりと、ゆっくりと手をあげていく。 「あ……」 スカートの端を持つ手が震えているのがわかる。 がたがたと小刻みに揺れ、長いスカートがそのたびにゆらゆらと揺れる。 「そう、もっとあげるんだ」 「……はい、ご主人様」 命令には逆らえない。 涼璃はご主人様の命令に従って、さらに手をあげていく。 命令に従おうとする使命感と、ご主人様に見られているという羞恥心が入り交じり、涼璃は顔を真っ赤にしている。 そして、とうとうスカートの中が露わになる。 スカートの中にあったのは、白いレースをあしらった可愛らしいショーツだった。 捲りあげない限り外へは現れない下着。 普段の涼璃とは違った様子も相まって、淫靡な雰囲気を漂わせていた。 「……あの」 恥ずかしい思いをしてあげた涼璃だったが、ご主人様はじっとしたまま動かない。 次の言葉を待っていたが、一向にその気配はない。 「……ご主人……様?」 おずおずと尋ねても、ご主人様は次の指示をしない。 じっと涼璃を見つめている。 その視線の先は、スカートをあげたその中だ。 見られているという感覚が、涼璃をより落ち着かない気分にさせていく。 これ以上、スカートをあげていられない。 恥ずかしい、耐えられない、恥ずかしい、恥ずかしい……。 ▼ |